法人名決定の経緯や「あらた」との関係にもふれていますが、監査の審査体制について多く述べています。
レビュー・パートナーに過度に依存していると金融庁が指摘していることに対しては、以下のような改善策を採るといっています。
- クオリティ・レビュー・パートナー(QRP)という名称に変え、独立した立場で、審査能力の高い者が、会社のリスクに応じて十分な時間をかけて審査を行う。
- 「リスク管理部」という部署を設けてQRPが行う審査の状況をモニタリングする。
- リスク管理部がQRPの教育研修を行ったり、情報提供を行ってバックアップする。
そのほか、一定事項(会計方針変更、QRPとの意見不一致、新しい会計処理など)について、会計品質管理部に相談した上でないと監査チームは意見表明できないようにするルールを作ったとのことです。
「地区審査会があり、本部審査会があり、二重三重に審査機構を作っていたのですが、結果的にあまり意味がないのではないか。最初のQRPの部分を充実させないと、あとにいくら構えを作っても無駄になってしまうということで、最初のQRPをとにかく徹底して充実させようということになった」ということで、地区審査会は今後廃止するそうです。
金融庁の指摘はレビューパートナーの役割を軽視するものであり「世界標準」から外れた指摘でした。それに対しては、合議制の審査会を拡充するという選択肢もあったはずですが、みすずは審査会は簡素化し、レビューパートナーを拡充するという選択をしたわけであり、一つの筋の通った考え方であるとおもいます。
また、監査品質管理基準では、「専門的な見解の問い合わせ」と「監査業務に係る審査」という項目があります。合議制のいわゆる審査会はこの2つの役割を兼ねたもの(特に個別の問題事項に関して事前に審査を受けるような場合)であり、やや中途半端な存在です。審査会は時間をかけて調書を見たり、監査チームの責任者と打ち合わせをすることはできないわけですから、「専門的な見解の問い合わせ」(問い合わせといっても監査チームは問い合わせへの回答をそのとおり実施する義務がある)に特化し、審査の方はレビュー・パートナーが責任を持つという体制の方がすっきりします。
ただし、そうなるとあぶない会社のレビュー・パートナーのなり手がいなくなるかもしれませんが・・・。
No comments:
Post a Comment