Monday, September 18, 2006

経営財務18.9.11号 主要国のコンバージェンスへの対応~米・加訪問の概要~

企業会計審議会の意見書が出てにわかに会計基準のコンバージェンスの話題が盛り上がってきました。この記事では、米国とカナダの監督機関や会計基準設定主体を訪問した際の状況を会計基準の相互承認を中心にASBJの事務局長がまとめています。

このうち米国SEC訪問の報告では、SECから以下のような指摘を受けています。これを読むと日本基準を米国に認めさせるというのは無理だということがわかります。


  • そもそも2つ以上のGAAPが共存可能かという基本問題、投資家が2つの基準を受け入れられるかという問題がある。IFRSが認められたとしても、さらにその他のGAAPを認めることはない。3つ以上は多すぎると考えられる。
  • 他のGAAPとIFRSのコンバージェンスが進むことが好ましい。
  • グローバル・コンバージェンスの目標は1つのグローバルな会計基準である。修正再表示は、原則として100%に到達するまで必要である。1つの会計基準への到達の仕方はいろいろであろうが、その間は投資家を保護する必要がある。

そのほか米国基準はルールベースだという日本側の指摘に対しては、「米国基準は、もともとはプリンシプルベースであったが、追加的なガイダンスが加わり、ルール・ベースとなった。根本は変わっていない。国際会計基準も30年たてば、かなりのガイダンスが出てくるのではないか」と反論しています。つまり、根本にはプリンシプルがあるのだという主張だと思います。日本基準は、減損実務指針の50%基準ややたら細かい企業結合実務指針など、プリンシパルがないのに、ルールが細かいのではないかという気もします。

いずれにしても財務諸表を利用する投資家の保護という目的からすれば、会計基準はひとつ(または多くても2つ)にすべきというのは正論です。

小石川経理研究所の本棚

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