Saturday, September 24, 2005

経営財務H17.9.12号

「経財トピックス」で、減損会計を下期から適用している事例を紹介しています。

減損会計基準では、早早期適用(3月決算であれば2004年3月期)の場合は、年度決算から適用となっていますが、早期適用の場合や強制適用年度から適用する場合は、中間期から適用することになっています。

下期から適用した理由は、大きく3つにわかれます。

ひとつめは、下期になって減損の兆候が生じたため、下期から適用したというものです(JALUX、サニックス、オーバル)。本来は、中間期で、減損会計の早期適用を宣言したうえで、早期適用したけれども、減損処理の対象となる資産がなかったという注記をしておくべきでしょう。本当に中間期末で、減損の兆候がなかったのかは、疑わしいところです。

2番目は、別の会社の持分法適用会社になることが下期に決まり、その別の会社が減損会計適用済みであったため、会計処理の統一を図る必要があったというものです(オリエント・コーポレーション)。これは、理由としてわからないではありませんが、本来は、その別の会社の連結決算上、連結仕訳で調整すればすむ話です。

3番目が、下期になって、新しい経営計画や策定されたり、経営陣が交代し、新経営陣のもとで資産の見直しを行ったことを理由にするものです(三井住友建設、宮入バルブ製作所、藤和不動産)。三井住友建設の場合は、3月に決定した「新・経営中期計画」の一環として、減損会計を早期適用したと注記していますが、これでは、経営計画さえ変えれば、ある会計基準の適用・不摘用を、自由に会社が決められることになってしまいます。会計原則に書かれていることと、単なる経営計画のどちらが大切なのでしょうか。注記によれば、中間期への影響額は、三井住友建設は約600億円、藤和不動産は約400億円です。本来は、半期報告書の訂正報告書を出すべきものでしょう。中間と年度の首尾一貫性という考え方を放棄するのなら、話は別ですが・・・。

そのほか、下期から適用した理由を開示していない例もあるようです(日立マクセル)。

記事によれば、2005年3月期で下期から早期適用した会社8社ありますが、その監査人は、3社が新日本監査法人、2社が中央青山監査法人です。大手監査法人でも対応が2つに分かれているようです。

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